家族 〜最大の社会〜

家族って、いろいろありますよね。あなたの思う「家族的」って、どんなことですか?どんな関係を想像するでしょうか。それこそ十人十色、千者千様(三者三様?)だと思います。


一緒に生活をするなかま。だとしたら、ルームシェアやシェアハウスに同居している仲でもあてはまります。


親は子どもに、おこづかいをあげたり、もっと言うと、進学や進級のために一切の費用を負担したりしますよね。ルームシェアの仲間どうしなんかで、そこまでのやりとりや関係はないでしょう。そのあたりに、「家族的」といったときのニュアンスの一面があるように思います。


そう考えると、「家族的」は、あたたかいとかやさしいとか、おせっかいとかいうのともまたちょっと(だいぶ)違うのかもしれません。


「家族的な家族」は、おかしい。そんな言葉づかいはしませんが、「家族的なお店」なんて表現はすることがあるかもしれません。でも、お店がお客さんに商品をタダで提供し続けたら、その店は潰れるでしょう。「家族的な」という評し方には、そんなつもりはなくても、暗に「揶揄」みたいなものが潜んでいるのかもなんてことを思います。


僕は、家族はおもしろいと思います。友人とかご近所とか仕事仲間とか、他のあらゆる関係では踏み入れることのできない領域を持っているからです。それでいて、遠い関係も包含することができるものだと思っています。家族は友人ではないけれど、「友人的」な関係を含みうります。家族は同僚ではないけれど、「同僚的」な関係を含みうります。その他のあらゆる関係性を、この「」内にあてはめていっても、けっこう成立するんじゃないかな愛人?恋人?ご近所?はたまた、他人?


家族というのは、生まれて最初に経験する最小の社会である、なんていうような表現に聞き覚えがあります。誰が言ったのか知らないけれど、確かにそんなところがあると思います。それでいて、恋人から商売仲間、他人まで広がりうる、「最大の社会」でもあるような気さえするのは、果たして僕だけでしょうか?