ポールダンサーの夜明け

明日には揺らいでしまうような考えや意思決定・行動選択も日々ある一方で、一生揺るがない「軸」になるものがあるようです。

たかだかこれまで31年間の人生ですが、僕にとっての「軸」が、「音楽」なのかなと思います。あれをやったりこれをやらなかったり、だらだらきびきび、ずるずるきっぱりといろいろな人生だけれど、そのなかでも常に一番近くにも遠景にもあり続けたもの、それが僕にとっての「音楽」だったりします。どうしてか、これだけは死ぬときにも続けているんだろうなと思えます。年老いて病院にいたりして、頻度が下がったり全然できなくなりながら死んでいくかもわかりませんし、明日どんな病気に罹るか事故に遭うかもわかりませんが。

最近の僕は、音楽を軸に、社会とか教育のこととかを考える仕事をしながら、家庭を持って楽しく暮らしています。

(おお、自分の近況もその気になれば三行※【自分の手元では1行=21字】で表せるものですね)

「音楽を軸に」というところ以外は、これまでの人生でゆったりと(ときに著しく)変遷してきているように思えます。当分は、真ん中の行と格闘する人生になるでしょう。自分も仕事というものについて考える機会の多い年代になったんだなと、くそまじめにつまらないことを思います。10代の頃は、ビジネス新書を手に取るような自分の姿は微塵も想像しませんでした。あの頃おもしろくておもしろくて、夜が明けるまでさんざん見続けたテレビは、最近めっきり見なくなりました。そのこともやっぱり、当時は想像しがたいことだったと思います。今は「本」って面白いなと、この歳になって実感しているこの頃ですが、これも15年くらいしたら別のこと取って替わっているのかもしれません。

「軸」に据えたことに向き合っていたら、しらない間に夜が明けてしまうみたいに、人生の夜が明ける。