衛星

仕事は他人からもらうものではない。


自分で見つけるものだと思う。


探そうともしないで、見つかるようなものではない。


見つからないのは他人のせいではなく、自分のせいである。


どうやって探したらいいか、簡単にはわからない。


だから、考える。


自分の頭で、考える。


自分の頭に足りないものは、見つけてくるしかない。


どうやって見つけたらよいか。


自分にあるものをひたすら見つめると、自分にないものが新鮮に感じられるのではないか。


一歩外に出るだけでも、知らなかったことがたくさんある。


例えば、自分の家の前の道路を知ったつもりでいくら頭に思い浮かべてみても、実際にその場所に立ってみれば、いかに自分がディテールを知らないかがわかるだろう。昨日はなかったものが、風に吹かれて飛ばされてきているかもしれない。


見つけ方がわからなくても、一歩でも外に出るしかない。一歩踏み出さなければ、二歩目を踏み出すことはできない。


自分にとってスゴイ境地が、百歩、千歩、一万歩先にあるかもしれない。


時間にして、一日、十日、百日、千日先かもしれない。


踏み出して、戻ったりしたら、千日で着くところが千と一日かかかるかもしれない。


方向を見極めることは重要だ。余計にかかるのが一日や二日で済めば、まだ優秀だと思う。


方向を決めるには、なるべく大きなものをたよりにするしかない。


お日様はどこにいる?


地形はどうなっている?


風の吹き回しはどうか?


その日その日でころころ変わるように見えるものも、長い目で見ればあてになる。


大きいものを見よう。


高い所から見よう。


なるべく長く、見続けよう。


小さい自分の、仕事が見つかる。